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『DANCIN’ CRAZY 2』SPECIAL CROSS TALK  ~part1~   湖月わたる×朝海ひかる

スケールアップを遂げて帰ってくる『DANCIN’ CRAZY 2』。公演をリードするお二人、湖月わたるさんと朝海ひかるさんを直撃し、見どころや意気込みを伺いました!



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──2007年の前回公演は、今でもファンの間で語り草になっていますね。

湖月 私たちのダンスの神様である大浦みずきさんを筆頭に、素晴らしい先輩方とご一緒でき、たくさんのことを勉強させていただきました。いつか『DANCIN’ CRAZY 2』が実現したら…とずっと願っていたので、本当にうれしいですね。大浦さんのダンス魂をしっかりと受け継いで、最高のステージをお届けしたいです。

朝海 宝塚で育った私たちが、退団後の今は別々の仕事を経験している中、『DANCIN’ CRAZY』という場を与えていただくことで再会でき、また同じ気持ちで一緒に公演を創ることができるのは、とてもありがたいことですよね。ほかのダンス公演とはまた違う意気込みをもって取り組めるんです。





──今回は第1部で、大ヒット作『CHICAGO』の名シーンを抜粋した『CHICAGO』ミュージカル・セレクションズを上演しますね。本当に驚きの企画で、かなりの期待が募ります。

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湖月 簡単な世界ではないと思いますが、心して、体当たりで飛び込んでいきたいなと思います…! 『CHICAGO』は私にとって憧れの作品で、繰り返し観ているミュージカルの中でも、一番数が多いんです。退団後初の公演『DAMN YANKEES〜くたばれ!ヤンキース』も、もともとはボブ・フォッシーが手掛けた作品で、その雰囲気を踏襲した振付を踊ったんですが、キャラクター性が浮き彫りになる、かつ「シンプル・イズ・ザ・ベスト!」といったスタイルのダンスですよね。その極めつけが『CHICAGO』かな、と。

朝海 私も、ボブ・フォッシーの振付はずっと小さな頃から大好きで、ビデオで「ザッツ・エンターテインメント」を見たりしていました。『CHICAGO』ももちろん拝見しています。観ていて楽しいのが最大の魅力ですよね。音楽と振付のムーブメントが「これしか考えられない!」ってほど合っているのもすごい。今回は本格的に(日本での『CHICAGO』公演の常連で、振付助手も務めた)大澄賢也さんや、フォッシー・スタイルの真髄を極めたブロードウェイの振付家の方から直々に教えていただけるので、本当に幸せです。

湖月 こむちゃん(=朝海)とはとっても仲良しなんですが、第1部ではヴェルマvsロキシーとして、バッチリ火花を散らしたいなと(笑)。

朝海 そうそう!

湖月 最後には二人の名コンビぶりを見せられるので、そこはすごく安心だよね(笑)。







『DANCIN’ CRAZY 2』SPECIAL CROSS TALK  ~part2~   湖月わたる×朝海ひかる


──第2部の「All New DANCIN’ CRAZY!」では、現役時代に共演した『月夜歌聲』(2000年)のテーマ曲を用いたシーンが登場するとのことで、こちらもファン必見です。


湖月 私たち、宝塚時代からファンの方々の間で「ゴールデンコンビ」と呼んでいただいているんです(笑)。

朝海 そうなんです(笑)。うれしいですよね。『月夜歌聲』は京劇の舞を習ったり、大変だったけど楽しかったですよね。今思い出すと、「青春のきらめき」みたいな感じ(笑)。

湖月 今回は、今の私たちに合わせて新たに場面を創っていただけるそうなので、すごく楽しみです。また、大浦さんに捧げる追悼のシーンもありますので、私達の思いが届くよう、一回一回の公演を精いっぱい務めたいと思っています。

朝海 今回も三木章雄先生の演出の下、宝塚ならではのショーになると思うので、そこをお客様に楽しんでいただきつつ、同時に「あ、これは今まで宝塚では観たことない!」っていう新しい魅力もお見せできればうれしいですね。前回公演よりも数百段上に行くことが大浦さんへのオマージュにもなると思うので、終わった後に「おぬしたち、よくやったね」って天国の大浦さんに言ってもらえるよう、頑張りたいと思います。

湖月 宝塚歌劇100周年に向けての大きな公演でもありますので、ダンスをこよなく愛する私達が力を合わせてダンスの魅力をお客様にお伝えしたいです!

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■取材こぼれ話〜インタビュー時のエピソード〜


インタビュー中にもあるとおり、湖月さんと朝海さんは大の仲良しコンビ。前回公演では湖月さんが男役顔負けのリフトを披露したこと、『月夜歌聲』では歌劇団の稽古場が消灯になっても、夜遅くまでリハーサルを重ねたことなど、たくさんの想い出話をしてくださいました。

今回の第1部『CHICAGO』ミュージカル・セレクションズでの役どころは、湖月さんがアネゴ肌のヴェルマ、朝海さんがコケティッシュなロキシーという配役。「根っからのエンターテイナーで、強い女に見えるのも〈自分らしく舞台に立ちたい〉という思いゆえ」とヴェルマ役を分析する湖月さんに対し、朝海さんは「ロキシーは自分とは180度違う役で、どうしたらよいものか…」と思案顔。

そんな朝海さんに対し、「〈ヨシヨシ〉って守ってあげたくなる、こむちゃんのペットっぽいところ(笑)はロキシーと共通するから、きっと大丈夫!」と湖月さんから太鼓判が。そこで「…そうかな。…そうかも。大丈夫かも!(笑)」と朝海さん。気っぷのいい湖月ヴェルマと、天然キュートな朝海ロキシーの名調子が、もうすでに出来上がっていました!

取材・文 / 武次光世

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