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アフタートークレポート

『ミス・サイゴン』1/11(水)夜公演終了後にトークショーを行いました!
関西テレビで放送した特別番組「ミス・サイゴン~それぞれの愛のカタチ~」の中で大好評頂いたコーナー
【一(はじめ)の部屋へいらっしゃい!】


特別番組より

コーナーの続きを舞台上で!ということで、特別番組とは出演者を一部変更して、駒田一さん、笹本玲奈さん、上野哲也さん、上原理生さん、知念里奈さんがご登壇、丹宗立峰さんが進行役。トークテーマは「それぞれの愛のカタチ」。それぞれの役が抱く「愛」について深く語り合いました!

まずは番組に出演されていた知念里奈さん、上原理生さんが各々の役として考える「愛」とは?


ジョン役 上原理生: ジョンはブイドイを救う活動をしていて、差別をせず皆仲良くしよう、と「人類愛」を大切にしています。

エレン役 知念里奈: 演出家から、キムがタムを愛しているように、エレンはクリスを愛しているんだという話を受けてとても腑に落ちました。

番組収録から時が経ち何ステージも経験されるうちに、心境の変化はありましたか、という質問に―

ジョン役 上原理生: 特に変わったのは2幕、バンコクのホテルでのシーン。クリスが「俺は子供捨てはしない。彼女らはバンコクに残して、援助しよう」と言うのに対し、そうじゃないだろうと思うんです。タイや、ベトナムにいる限りキムとタムは差別を受け続ける。ジョンは黒人の設定で差別される側の人間だった。恐らくクリスとエレンは白人で、結局二人は差別される側の人間のことなんて分かってないじゃないか、という気持ちになるんです。ただ、クリスが苦しみの淵からようやく立ち直ろうとしているのも知っているから、話を続けられないし、だけどタムのことを考えるとどうしたらいいんだという、やるせなさが最近辛いです。

そして話はエンジニアの「愛」についてとなり―

エンジニア役 駒田一: エンジニアの愛は、金です!!

ここで知念さんが「それはエンジニアにとってですよね?」と突っ込み、駒田さんが「勿論!駒田自身にとってではないですよ!!」と返し会場からは笑いが。

エンジニア役 駒田一: 恋だ、愛だと言っていられない状況の中で生き延びている人間として、金こそ全て、金さえあれば夢であるアメリカに渡れるんじゃないかという思いが強いです。だけど「情」が1箇所2箇所くらいエッセンスとして入ると面白いのかなと思って、稽古場から作っていました。一瞬「情」が垣間見えると、ちょっと人間らしいかなと思っています。

そして次はコーナー初参加の笹本玲奈さん、上野哲也さんへ―

クリス役 上野哲也: 演じる上で大切にしているのは、舞台上で感じた香りや相手との感覚をずっと記憶するようにしています。初めてクリス役を演じた時に、キムとクリスが中心となって話が進む一方で、実はエレンとの本当の愛もあり、それも表現しないといけない、と言われました。その時は、キムとは燃えるような“恋”で、エレンに抱くのが“愛”かなと考えていたんですが、最近は、最後にキムと再会するシーンで、やっぱりこの人のことも愛していたんだ、と思うんです。理屈じゃなくて。「抱いていて」と言われて抱きしめた時に全ての記憶が蘇って、それもやっぱり愛だなと思うし。タムを見たときも繋がりを感じるというか、これが愛と言葉にはできないですが…。クリスは混乱してしまっているんですね。

キム役 笹本玲奈: 12年間キムを演じてきましたが、今まではクリスとの愛、親子の愛ということしか考えていませんでした。でも今回のお稽古場で初めて、エンジニアのキムに対する「情」が瞬間的に見えたんです。それは2幕バンコクで、クリスの居場所を探そうというエンジニアがキムに「ちゃんと準備しとけよ!」と声を掛けるシーン。エンジニアはキムを利用しているのかも知れないけれど、言葉の選び方や掛け方ひとつで、一緒にバンコクまで旅に出てきた同志という、愛というのか絆というのか…そういうのを感じました。
あとエレンと初めてホテルで会ったとき、あまりに美しい女性で、姿から愛にあふれた女性だというのが分かって、キムは混乱していますが、ホテルを出たときに、きっとあの女性なら自分の子どもを託せるなと思ったんですね。きっとキムは、クリスがアメリカに帰国後戦争後遺症で辛い思いをしていたことを知らないけれど、ジョンから何となく聞いた話とエレンの姿が全て合致して、彼はきっとエレンに救われたんだ、二人は強い愛で結ばれているんだと思い、だとしたら自分の子どもをクリスとエレンに託せるなと思いました。

その後「無償の愛」について語り合い―

エレン役 知念里奈: 以前は「絶対」という言葉はこの世には存在しない、努力はできても「絶対」なんて言ってはいけないと思っていたんですが、子どもをもって、「絶対」はあるなと感じました。絶対に幸せにするんだとか…。キムはまさに無償の愛を持ってタムを育てていますね。
そしてエレンのクリスへの愛が、キムのタムへの愛と同じだとすれば、無償に近い愛でクリスを支えているんですね。

クリス役 上野哲也: 本当にそうですね。クリスにとってエレンは、無償で闇から救い出してくれた人。
クリスが一度目にベトナムからアメリカに帰った時居場所がなくて、再びベトナムに行った時も孤独で、その後アメリカに戻った時は、どこにも行きたくないし、誰にも会いたくないという状況だったと思うんですが、エレンは塞いでいるクリスの心にコンコンと入ってきてくれた。追い返しても来てくれる程の大きな愛を感じた、という風に演じたいですね。

丹宗立峰: スイングとして色々な役を演じるのですが、時々のことなのでその度に緊張するんです。どこの位置だったかな?って。今日も久しぶりに演じて、とても不安だったんですけど、皆がスッと押して立ち位置に連れて行ってくれたりするんです。カンパニーの愛を感じましたね(笑)。
※スイング=週に何度か出演するほか、すべての役をカバーできるよう緊急時に備え常に舞台袖に待機する。

「それぞれの愛のカタチ」について話し始めると尽きないのですが、時間の都合でトークショーは駒田一さんの最後のご挨拶となり―

エンジニア役 駒田一: あっという間にトークショーの時間が過ぎてしまいました。
東京を皮切りに、盛岡、鹿児島、久留米、そして大阪と公演をさせて頂き、大阪公演は残すところわずかとなりました。個人的には残すところ14日の昼公演のみとなりました。15日の千穐楽まで、是非お友達をお誘いあわせの上ご観劇頂けますと出演者皆嬉しく思います。本日は本当にありがとうございました。

最後には幕が閉まる中、駒田一さんから「真面目過ぎてすみません!」という一言が(笑)


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