シーン4
「スタージェリーの真骨頂」
オーケストラの華やかな音楽の中で、ジェリーは本来の目的であるホレスの新作舞台に出演。
大絶賛を受けるも、デイルがジェリーをホレスと勘違い、既婚者からの求愛を受けたと思い込み張り手を受けて突然どこかへ去ってしまったショックからどこか上の空…。
そんな幕間の控室でデイルがヴェニスにいることを知ったジェリーはすぐにチャーター機で飛ぶことを決意、再び会うことに期待で胸を膨らませるジェリーはその後の2幕のショーを完璧にこなすのだった。
ブラシをかけた燕尾服にホワイトタイ、そしてトップ・ハットを身にまとい、大勢の男性を率いた、これぞアステアなスタイルのタップダンス。
またタップだけでなく手に吸い付くようなステッキも初めて観る人をきっと驚かせるはず。
気品とウィットに富んだ空気を身に纏い、群舞でもソロダンスでもアステアが醸し出すスターダンサーとしての存在感とその踊りは全ての人を魅了する。正に“ダンスの神様”そのものである。
映画のタイトルにもなっている本作の代表的なナンバーでもあるこのダンスシーンはアステアの魅力がギュッと詰まった珠玉のダンスシーンだ。