ストーリー

あまりにも残酷で衝撃的な、この愛の結末
中国、北京に駐在経験のあるフランス人外交官ルネ・ガリマールは、国家機密情報漏洩により投獄されている。なぜ彼は、そんな大罪を犯すに至ったのか。オペラ『蝶々夫人』と対比させながら、彼が自らの物語として、その「正しさ」を説いていくうちに、ことの全貌が見えてくる。
時は1960年代、文化大革命前夜の中国・北京。駐在フランス人外交官のルネ・ガリマールは、社交の場でオペラ『蝶々夫人』を披露した京劇のスター女優ソン・リリンに出会う。「東洋人らしい」慎み深さと奥ゆかしい色香を湛えたソンに、瞬く間に魅了され恋に堕ちていくルネ。やがて人目を忍びつつもやがて男女の仲になり20年に渡り関係が続くが……
その実、ソンは毛沢東のスパイであり、男だった―――。