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本公演は終了いたしました
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蓬莱竜太作、岸田國士戯曲賞受賞の傑作戯曲が
日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)の新演出で上演決定!
祭りの夜、本家に集った女たちが
織りなす赤裸々で軽快な会話劇。
とある田舎町、祭囃子が聞こえる中、宴会の準備をする母・ヒロコ(高橋惠子)。長女・ミドリ(早霧せいな)は東京に出ていき仕事を理由に結婚をせず、次女・キョウコ(中村ゆり)は父親不明の娘・ユリア(生越千晴)を出産し今もこの家に住み着いている。かつて地元の名家として知られた藤木家は男の跡取りもなく、ヒロコは娘たちに苛立っていた。
そんなある日ミドリが突然帰ってくる。さらにユリアまでもが前触れもなく現れる。祖母・タマエ(三田和代)、見知らぬ近所の子供・マオ(安生悠璃菜・八代田悠花)も加わり、女たちの赤裸々な会話が進む中、ミドリから衝撃的な告白が―
母 ヒロコ
高橋惠子
長女 ミドリ
早霧せいな
次女 キョウコ
中村ゆり
孫娘 ユリア
生越千晴
近所の子 マオ
(Wキャスト)
安生悠璃菜
近所の子 マオ
(Wキャスト)
八代田悠花
祖母 タマエ
三田和代
男所帯の劇団で執筆している僕が、初めて女性だけの芝居を描いた作品である。
『妊娠』という女性ならではのテーマが話の中心にはあるが、描きたかったのは性別ではなく人間の姿だ。
僕にとって色々な扉を開いてくれた作品な気がしている。劇場の外で女性のお客様に『女の人生は閉経してからなんですよ』と笑顔で言われたことを今でも忘れない。
もう10年ほど前の作品なので少し照れくさい気もするが、演出、役者も一新されているわけで、新作を観るような楽しさで劇場に向かいたいと思う。
1999年、劇団モダンスイマーズ旗揚げに参加。2018年の劇団公演、句読点三部作「嗚呼いま、だから愛。」「悲しみよ、消えないでくれ」「死ンデ、イル。」も好評を博す。最近の劇団外の作品では「母と惑星について、および自転する女たちの記憶」(’16/パルコ劇場・栗山民也演出)が第20回鶴屋南北戯曲賞受賞、赤坂大歌舞伎「夢幻恋双紙 赤目の転生」(’17/TBS赤坂ACTシアター)の作・演出、「消えていくなら朝」(’18 /新国立劇場・宮田慶子演出)と精力的に活躍。「まほろば」は09年、第53回岸田國士戯曲賞受賞作。映画「ピンクとグレー」(’16/行定勲監督)、ドラマ「平成細雪」(’18/NHKBSプレミアム・源孝志監督)「コールドケース~真実の扉~」(’16・’18/WOWOW・波多野貴文監督)と映像作品の脚本でも注目されている。
※ご利用環境によっては「蓬」の文字が正しくご覧いただけない場合がございますが、「蓬」は、一点しんにょうです。
名作と呼ばれる戯曲は、色褪せることなくその時代を映し出します。蓬莱竜太氏の『まほろば』は、間違いなく名作と呼ばれる戯曲の一つであり、平成という時代とその時代に生きる女性を色濃く映し出しました。
『まほろば』初演から10年、世の中の移り変わりと共に様々なものが形を変えてしまいました。良いにせよ悪いにせよ、その変化に目を向けつつ演出したいと思っております。
そして新しい時代の始まるこの年に、それでも変わらない何かを探します。
東京都出身。劇団チョコレートケーキ主宰。2000年、駒澤大学OBを中心に劇団チョコレートケーキを結成。以降、俳優として、劇団本公演の他、多数の作品に出演。10年、『サウイフモノニ…』より演出を担当。古川健のハードな台詞表現の内に、人間味を凝縮させ、ある種の極限状態にいる者たちの存在に肉迫していく。負荷に炙り出されるようにして生まれた俳優の衝動を純度の高い感情表現まで昇華させ、硬質ながらも生々しい人間ドラマを展開させる。13年、若手演出家コンクール2012最優秀賞を受賞。14年、『起て、飢えたる者よ』『治天ノ君』で第21回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞。15年には劇団としての実績が評価され第49回紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞。16年には大正天皇の一代記を描いた『治天ノ君』を再演、地方公演の他、ロシア公演を敢行、サンクトペテルブルク、ノボシビルスク、オムスクの3都市で上演し大好評を得た。17年にはジム・カーライト作「リトル・ヴォイス」(天王洲・銀河劇場)など、演出家として劇団内外の様々な作品を手がけ、現在、海外の芸術祭への招聘など国内外から多大な注目が寄せられている。
5日 (金) |
6日 (土) |
7日 (日) |
8日 (月) |
9日 (火) |
10日 (水) |
11日 (木) |
---|---|---|---|---|---|---|
- | 12:00 | 12:00 | 休演 | 14:00 ★ | 14:00 | 14:00 ★ |
19:00 | 16:00 | - | - | 19:00 ★ | 19:00追 |
12日 (金) |
13日 (土) |
14日 (日) |
15日 (月) |
16日 (火) |
17日 (水) |
18日 (木) |
---|---|---|---|---|---|---|
14:00 | 12:00 | 12:00 | 休演 | 14:00 | 14:00 | 14:00 |
- | 16:00 | - | - | 19:00 | - |
19日 (金) |
20日 (土) |
21日 (日) |
||||
---|---|---|---|---|---|---|
貸 | 12:00 | 12:00 | ||||
- | 16:00 | - |
※予定上演時間 約2時間(休憩なし)
23日 (火) |
24日 (水) |
|||||
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- | 11:30 | |||||
18:00 ★ | 15:30 |
※予定上演時間 約2時間(休憩なし)
貸=貸切公演
追=追加公演
★=アフタートークショー
本編終了後、下記公演にてアフタートークショーを開催いたします!
※対象公演のチケットをお持ちの方皆様、ご参加いただけます。
※終演後、お座席にてそのままお待ちください。
4月に上演されます、
平成の家族の物語『まほろば』。
本稽古のひと足先に行われた
リーディングお稽古の様子をレポート!
この日、宮崎から帰京したばかり
演出の日澤雄介さん。
若干の緊張感が走る稽古場を
柔らかな口調で解きほぐします。
『まほろば』の舞台は長崎の田舎のとある名家。今日は祭りで、男衆が神輿を担ぎに行くため家を留守にする間、宴の準備に忙しく動き回る母・ヒロコ。そこへ東京で働く長女・ミドリ、次女の娘で孫娘にあたるユリアが「祭りが見たくなって」と突然帰宅する。祖母・タマエ、次女・キョウコ、そしてキョウコの知人の男友達の娘・マオ。女6人が大きな和室に集う第一場。
程よい緊張感が漂う中、演出の日澤さんの「ここまで」という声に、一同ほっと溜息、どこか張りつめていた空気がどっとゆるむのがわかる。実はこの作品、全編長崎弁で進むため、キャストは長崎弁の特訓中。ヒロコ役の高橋惠子さんは長期公演を終えた直後の参加で、「名家の母」を演じるべく、台本とじっくり向き合っている。「大阪弁とも違うのよね」と語るのは大阪出身のタマエ役の三田和代さんとキョウコ役の中村ゆりさん。皆を代表して日澤さんが「長崎弁って難しいんですか?」と長崎県佐世保出身の早霧せいなさんに尋ねると、「私は馴染みすぎて難しさが分からない。物語の前半、ミドリは東京弁で喋っているけど、逆にみんなが長崎弁だから不思議な感じ」と苦笑い。そこから話は方言談義に。「私も長崎弁喋りたかったー」と言うのは、島根出身のユリア役生越千晴さん。
第二場、同日夕方、互いの距離が縮まる頃、各々の価値観がぶつかり始める場面に差し掛かる。長女vs母、孫娘vs祖母、次女vs母。そしてついに母・ヒロコが、娘たちに抱いていた思いを爆発させる。それに呼応するように、衝撃の告白をするミドリ。堰を切ったように思いがあふれ出し、どこかせいせいもする。その内容を現実のものとして受け止めきれない母・ヒロコ。一方ユリアもまた自身の母・キョウコのいない所で祖母・タマエにとある告白をする。
本読みが白熱し、机に座っての本読みに、どんどん手振りがつき、上半身の動きが大きくなっていきます。一つ屋根の下に家族6人、手が届く程近くにいるけれど、気持ちの距離感は場面と相手によって変化していく事を、一つ一つ台本から丁寧に解きほぐす日澤演出「この家族は、どこかでフッと感情が高まるんだなあ。その共通点も家族だと思う」。続いて美術プランの説明をすると、凄い勢いで舞台上をどのように使うか想像を膨らませる役者の皆さん。この後第3場・4場と話は展開していきます。どんな舞台になるのかご期待ください。お客様のご来場を劇場でお待ちしています!
念願のストレートプレイ出演の機会に恵まれたことが本当に嬉しく、思わず「やったー!」と喜びました! ストレートプレイと聞くと、ミュージカルじゃないけれど大丈夫かなとドキドキしながら劇場にいらっしゃる方もいるかもしれませんが、良い意味で必ず裏切ることが出来ると断言します!そのくらい脚本の力がある、面白い作品です。
4世代の女性ばかりが登場するホームドラマで、どの家族にも起こりうることが詰まっている。どの役にも感情移入でき、身近に実感する要素が沢山あると思います。笑わせようとしていない真剣なやりとりで自然と笑いが起きるような作品なので、気軽に劇場に足を運んでみて下さい。ここ絶対に笑いが起きるだろうなと思う場面もあり、お客様の反応が今から楽しみです。隣の方を気にせず、全身全霊で声を出して笑っていただけたら嬉しいです!また、私の故郷長崎が舞台なので、ネイティブな長崎弁で話す台詞もどうぞお楽しみに。ご観劇後の皆さんの感想も是非伺いたいです!劇場で待っとるよ~!
JR・東京メトロ・東武東上線・西武池袋線
池袋駅西口より徒歩2分。
駅地下通路2b出口と直結しています。
「梅田駅」茶屋町口より徒歩3分
「大阪駅」御堂筋北口より徒歩8分
御堂筋線「梅田駅」1号出口より徒歩5分
御堂筋線「中津駅」4号出口より徒歩5分
谷町線「東梅田駅」1号出口より徒歩7分
四ツ橋線「西梅田駅」3号出口より徒歩11分
「梅田駅」東出口より徒歩10分
母・ヒロコ役 高橋惠子
■ コメント
およそ2時間、駆け抜けるような作品です。たった1日の間に、家族が次から次へと大きな問題を持ち込んできます。母ヒロコは伝統を重んじ、「本家」を守り受け継がせていきたいと強く思っている人です。彼女の考えとは相容れない問題の数々に言い争いになりますが、そこは表面上のやり取りだけで終わらせたくないですね。相手を思う気持ちが流れている、家族同士のやり取りとして色濃く見せていきたいです。一方で親として自分の子どもにどう反応し想いを受け止めるのか、台詞の中に“神様のおぼしめし”とあるのですが、命の誕生など人間の力だけではどうにも出来ないことが起きたときに、自分が何を大事にするのかを改めて考え、それが見えたところで前に踏み出す。たった1日ですが色々な問題に直面する中でヒロコは変化していくのだと思います。
平成が終わる時期での上演となりますが、時代が変わっても変わらないもの、大切にしなければならないものを、笑いながらほろりとしながら、フッと立ち返って考える作品になりそうです。