ミュージカル『太平洋序曲』公式サイト。 東京 日生劇場 2023年3月/大阪 梅田芸術劇場メインホール 2023年4月

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作品紹介

    舞台映像

舞台写真

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撮影:岡千里

    舞台映像版スポット

    オケ合わせ稽古映像

特別対談

特別対談:横須賀市長・上地克明×廣瀬友祐×立石俊樹

対談場所:
くりはま花の国 レストラン・ロスマリネス


香山弥左衛門を演じる廣瀬友祐さんと、ジョン万次郎を演じる立石俊樹さんが、黒船来航の地、久里浜にて、横須賀市の上地克明市長を表敬訪問しました。ペリー記念館を見学したり、横須賀の自然に触れた廣瀬さんと立石さんは、上地市長のお話にも興味深く聴き入っていました。お三方の鼎談をお届けします。



上地:ようこそ横須賀に、ペリーの街においでいただきましてありがとうございます。

廣瀬・立石:ありがとうございます。

上地:横須賀は開国の町として有名ですが、ペリーが来たときの歴史を検証していただく舞台があると伺い、大変嬉しく思っています。ご承知の通り、横須賀は開国の町であると同時に、今でも米海軍が存在する町で、アメリカとは切っても切れません。

私も一昨年、ニューポートで行われた黒船祭に伺ってきて、改めて日米の絆を首長として感じてきた次第です。ペリーが来たときを思い起こしながら、日本のこれからの道筋を、いつも考えていかなければいけないと思いました。
そうした中で、このような舞台を上演していただき、おふたりに演じていただくことは大変嬉しく思っております。

廣瀬:ニューポートはペリーの出身地ですよね。

上地:ご兄弟で軍人さんで、ニューポートは海軍学校が有名なところなんですね。ペリーの足跡と、ペリーの確か弟さんが司令官で偉い方だったと思うんですが、その両方を顕彰するのが黒船祭なんです。横須賀で言えば防衛大学がありますが、向こうでは海軍学校があって、海軍の基地なんですね。夜は大歓待を受けて、大好きなクラプトンを熱唱して大受けしてきました(笑)。

廣瀬・立石:さすがでございます!

上地:共感性というのは必要で、最近その共感性がなくなっていますよね。
いろんなことがある今の社会において、皆さんみたいなアーティストの方々が演じてもらうことによって、共感してもらう作業をしないと、歴史がどんどん遠くなってしまうと危惧しています。
あの歴史の時代にどういう想いがあって、何を感じて生きてきたかということが心の中にあることが、次の時代を生きていくのに必要なんじゃないかと。

とりわけペリーは、本当に日本の夜明けみたいなもので、その後の明治維新のきっかけでしたからね。そこに改めて違った意味で光を当てて、存分に演じていただけるのを楽しみにしています。横須賀に来られていかがですか?

廣瀬:これまでなかなか来させていただく機会がありませんでした。

上地:都心の近くにこんなロケーションがあるなんて、あんまり知らないよね。

立石:本当に絶景ですよね。僕達はずっと稽古場が地下でしたから。

廣瀬:普段シンプルに東京湾を見ても感動していますから。

立石:そうですよね、わかります。

上地:ご承知のように、リアス式海岸なので、そういうところには基地ができるんです。山があるから攻めにくく、基地の入口になるんですね。だから、山からすぐに海が見えるという特殊な地形なんです。日本でいえば、佐世保が同じような地形で、やはり基地がある町です。しかも、横須賀は東京湾の入口ですから、すごく面白い位置にあるんですよね。

廣瀬:今日は天気も良いですね。市役所の方が、てるてる坊主を作ってくださっていたとお聞きしました。

(実際にてるてる坊主を見せてくださいました)

廣瀬・立石:わ! 本当だ! ありがとうございます!

廣瀬:その効果でこんなに天気もいいんですね。地下の稽古場で、実際に黒船と交渉するシーンを稽古していました。作品上でこのように見える景色が、もちろんリアルではないですが舞台セットがあって、どこか想像しながら稽古する時間でしたが、こんな絶景を見ると、ちょっと一から作り直さないと!

全員:ハハハハハ!

立石:スケールを変えてやっていかないと!

廣瀬:そのぐらい、すごく感動していますね。

立石:『太平洋序曲』はテーマカラーが青ということで、ネクタイも青にしたんですけど、市長さんも青で。

廣瀬:僕だけ仲間外れにしないでください!

全員:ハハハ!

立石:普段、空は青いですが、海はあまり見る機会がないので、今日は晴天で綺麗な青い海が見られて、、まさに『太平洋序曲』なんだって思っています。

上地:『太平洋序曲』というネーミングも素敵だもんね。

廣瀬・立石:そうですよね。

立石:先程おっしゃっていた歴史ですが、学校の勉強で、なんとなく何年にこういうことが起こったみたいなことを学んでいましたが、やはり大人になるにつれて忘れていて。今回稽古が始まるにあたり、勉強して覚え直したこともありますし、初めてわかったこともあります。
そういった意味では稽古をして、今ジョン万次郎をやらせてもらっていますが、当時の日本人の考え方や想いを、稽古を通して理解していくというか。それを大切に、現代を生きていかなければいけない。
最後は「ネクスト」という曲で終わるのですが、そういう当時の想いを知ったうえで、今の僕らも生きていかなければいけないと、市長さんの話を聞いてさらに思いました。

上地:嬉しいですね。今から考えると、当時は宇宙人が来たみたいなもんだと思うんですよ。

廣瀬・立石:そうですよね。

上地:その勇気や想いが、多分すごく大切で、これから世界に宇宙人来る時代が来るかも知れない。そのときと同じ感覚だと思います。その想いはぜひ理解していただいて。言葉は全然通じないし。

廣瀬:見た目も違う人達で。僕だったら、すぐさま逃げると思う(笑)。

立石:体大きいから、絶対に誰よりも強いよ!

廣瀬:大きさは関係ないよ! すぐさま距離をとります(笑)。

上地:ハハハ!

廣瀬:当時の感覚で言ったらそういうことですよね。だって、宇宙人が来て近づける?

上地:やっぱり昔の武士は、勇気があったんですよね。

廣瀬:この作品に携わらせてもらうにあたって、いろいろ歴史的なものも含めて勉強させてもらう中で、古きを訪ねて新しきを知るいうところもあるし、やっぱり変わっていくことってすごくいいことでもあり怖いことだなと。
その時代の今でも根付いているものだったり、今改めて作品を通して何か忘れてないかと自分に問うみたいなことは、演じている我々もすごく感じています。

立石:今でこそSNSとか、僕が生まれた時代では、海外の異文化が混ざり合ってる状態で生まれ育ってきたので違和感はないのですが、当時の江戸にいた人たち、横須賀にいた人たちの初めての感覚や想いを、演じなければいけない。
やはり、その想いを大事にしなければいけないですよね。

上地:宇宙人に会ったという風にすり替えて思った方が衝撃的だし、怖いし。でも、前に進まなければいけない。変化していくことという、その葛藤が多分当時の人たちにはあったと思いますね。

廣瀬:ジョン万次郎は、外国人を見たことあったからね。

上地:ジョン万次郎は、宇宙からの帰還者だったかもしれないね。人には理解されなかっただろうし、大変苦労したわけです。いつの時代も、そういうふうにしか社会は変わっていかないから。
新しい社会はこういう風にやってくるんだ、どう思えばいいんだという生き様を、次の世代に、その葛藤を伝えてもらえればと。個人的には、いずれ宇宙人が来ると思っているからね(笑)。そういう想いを演じていただければ。

廣瀬:確かにそうですね。

立石:新しいものに触れるというのは、いつの時代も変わらないですよね。

廣瀬:先程ペリー記念館に伺ってきましたが、もうちょっとじっくり見たかったです。

立石:サイコロをやりたいって言ってましたもんね。

廣瀬:床に、大きなすごろくがあるんだよね。やる時間がなくて残念だった。資料としてペリーの写真や黒船の写真を拝見して、一枚の紙でしか見たことなかったものを生で見たときに、迫力と歴史の重みみたいなもの感じました。直接見ないと感じられない部分がありますよね。

上地:それは良かったです。

立石:稽古場でテーマごとにグループ分けして、ペリー記念館に来た方もいたんですが、僕は違うテーマで作業していたので行けなかったんです。又聞きで聞いてたものと、直接来て感じるものは全然違いました。
ペリーが家族に宛てて書いた手紙を見て、日本人にとってはすごい衝撃的ことだったかもしれないけど、当時ペリーには大切な家族が当たり前にいて、本当にひとりの人間で。でも、見る人によっては、びっくりする人もいるし。そういうところでも、同じ人間なんだなって、実感が湧きました。

廣瀬:ペリー記念館の前の広場では、子供たちが遊んでる風景が印象的でした。こういう歴史がある場所で、今現在はこの子たちが何も考えずに平和に暮らしている景色が、いきなり目に入ってきた光景だったんですが、とても感動して。

上地:嬉しいですね。

廣瀬:今はこうやって、この場所が生きてるんだなって思うと。

立石:元々は砂浜だったんですよね。建物も建って、記念碑も建って、子供がいて。

上地:地下で稽古していたから、なおさら感じたんじゃないですかね。

廣瀬・立石:本当にそうですね。

上地:やはり未知との遭遇だと思うんですね。そういうところには必ず偏見があって、みんな同じように生きていく人たちだけど、わからないから偏見や差別がある。多分そういうところにも、意識が触れられた方がいいんじゃないかと。
横須賀はとりわけアメリカ人が多いですし、昔から外国人がたくさん住んでいるので、全然偏見がないんですよ。戦前はあったかもしれないですが、戦後はずっとアメリカ人や諸外国人が日常にいました。
だから、今で言う差別云々というのは、私たちは感覚的にわからないんです。やはりペリーが来てくれて、いろんな歴史の中で、アメリカの軍人がいて、是非はともかくとしてですが。そういうところに育ったから、横須賀には偏見がないんです。

廣瀬:素敵ですね。

立石:僕は秋田県出身なのですが、異国感というか、新しいものに触れるときに衝撃が強いなと確かに感じます。横須賀の皆さんは、馴染んでいるというか、親和性が全然違うんですね。

上地:それは確かにありますね。横須賀は中世の歴史がないんです。ペリーが来たところから物語が始まって、その前は三浦一族。半農半漁で、浦賀奉行所しかなかったから、そういう意味では純朴なところです。
戦前戦中を通じて、飯が食べられなかったから、日本全国から海軍工廠に集まってきた人達なので、みんなで助け合って生きていた歴史があって。いろいろなものを受け入れて、日本全国の人たちが集まった風土があるんです。
逆に、今は閉鎖的になっちゃったんだよね。戦後はいろんな人たちがいたからこそ、本当に差別もない地域であり、それを誇りに思っています。

(ここで、公開済みのオケ合わせの動画を見ていただく)
  • 『太平洋序曲』 オケ合わせ稽古映像

上地:(拍手をしながら)素晴らしい! やっぱり皆さんうまいね! さらに観に行きたくなりました。ふたりとも上手くて惚れ惚れするね。素敵な音楽。
僕はマニアックなロックですが、音楽は何でも好きです。ちょっと声をやられちゃって、ロックからブルースに変えました。もうこの年だし、ロックミュージシャンというと反体制になっちゃう。元々そういうタイプなんだけど、あんまりガンガンやっちゃうとまずいからね、ブルースに置き換えて(笑)。

立石:市長でロックを歌ってるのは、話題性としてすごいですよね!

廣瀬:かっこいいですよね。

上地:いやいや、とんでもない、お恥ずかしい話ですよ。ミュージカルも好きですよ。市長になってからは、忙しくて全然行けていないですが、エンターテインメントの極致だよね。物語があって、全てが揃っている。

廣瀬・立石:確かにそうですね! 

上地:ふたりともたくましいね。素敵だね。ぜひ頑張ってください。

廣瀬・立石:はい、頑張ります。『太平洋序曲』をぜひ観にいらしてください!


(撮影・文 岩村美佳)

  • 『太平洋序曲』横須賀市長表敬訪問 コメント

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