年の瀬の銀座を舞台に、肩を寄せ合って生きてきた兄妹が、
かつて家庭を崩壊させた父の愛人と出会い、徐々に打ち解けてゆく”赦し”の物語
■コメント■ ◆作・演出 / 岩松了
今回の舞台はクリスマスが終わった年の瀬 1 週間の話です。おしゃれな銀座の街を舞台に二人の兄妹がかつて自分の家庭バラバラにした父親の愛人と出会 い、当時は赦せなかったことが年を重ねることに徐々に打ち解けていく過程を描きます。 銀座は都心ですが、実は海に近いんです。海の匂いを感じてもらえるよう「カモメ」をタイトルに入れました。 公演は 6 月なので季節的には真逆になりますが、年の瀬を懐かしむように楽しんでもらえたらと思います。どうぞご期待ください。
■イズミ役 / 黒島結菜
岩松さんとは、またご一緒したいとお会いするたびに話をしていたので、6 年ぶりに叶って嬉しい気持ちでいっぱいです。 そして共演者のみなさんと、岩松さんの世界の中でお芝居できること、とても楽しみです。 私にとって舞台は、役と自分自身と素直に向き合うことができる場所だと思っています。 今回は赦しの物語です。みなさんに感動を与えられるよう精一杯頑張りますのでよろしくお願い致します。
■アキオ役 / 井之脇海
初めて岩松さんの舞台を観たのは『恋する妊婦』でした。当時はまだ 12 歳でしたが「何か分からないけど、すごいものを観た」と感じたことを覚えています。 それ以降も岩松さんの作品を観てきましたが、わからないことが多いのに感じることや伝わるものがたくさんあって、不思議な魅力のある世界だと感じていました。 今回、そんな岩松さんの世界に存在できることが楽しみで仕方ありません。 「わからない」からこそ、真っさらな状態で役にぶつかっていきたいと思います。
■葉子役 / 松雪泰子
岩松了さんの台詞の響きの中にまた存在出来る事に幸せを感じております。2020 年『そして春になった』の公演で久しぶりに岩松さんの作劇の世界に触れま した。今回また新たな世界に身を置ける喜び。岩松さんの美しい台詞を演じる喜びに溢れています。 静かな中にある熱を、丁寧につみあげる。そんなあり方で臨みたいと思います。楽しみです。