加藤拓也が新作をロンドンで開発・上演!
母親神話に対する疑問を投げかけていく物語
世界的な演劇の拠点である英国ウエストエンドの中心部に位置し150年以上の由緒ある歴史を持つチャリングクロス劇場。オフウエストエンドの中で今最も注目を浴びている劇場の一つでもある。若手脚本・演出家として活躍が目覚ましい加藤拓也のオリジナル作品を英国で開発し、このチャリングクロス劇場で上演!
作品は近未来のとある夫婦の物語。二人は大手ゼネコンで人類の月への移住計画という大プロジェクトで働いている。月に生まれる新し い街で理想の人類の暮らしが始まる。スタッフとして、また先駆者として月へ移住する準備を始めている二人に、ある問題が発覚する。それぞれの立場で悩みを抱える夫婦は、徐々に互いの不平不満が募り...。
観客を月と地球の異空間に誘いながら、生命の誕生という人智を超えた領域に直面した時浮き彫りになる男女のテーマや人類が向かうその先を切り口に、鋭い台詞劇が描かれます。 才能溢れる若手クリエイター加藤拓也が斬新かつ果敢に挑む英国デビュー作にどうぞご期待ください。
<加藤拓也コメント>
この秋に新作をチャリングクロス劇場で上演できることをとても楽しみにしています。これから地球から月へと住む場所が移り変わっても、人間は進化していないかもしれません。また平等からエクイティへと意識が移り変わっても、まだ現実には解決しそうにないことが沢山あります。これは少し未来の話に見えるかもしれませんが、 確実にそこまで来ている未来の、そして日本で働くカップルが持つプライベートな今の問題であり、それは人類が抱えている問題だとも言える、社会に流れ続ける母親神話に対する疑問を投げかけていく物語です。私たちの文化とまた違う文化との隙間から、新しい作品を産み出せるとワクワクしています。
ロンドン演劇シーンで活躍するキャストとスタッフの参加が決定!
キャストには、喬司(たかし)役に『となりのトトロ』(RSC)、『言の葉の庭』(Park Theatre)、『How To Hold Your Breath』(Royal Court Theatre) 等で活躍しているマーク・タケシ・オオタ、成美(なるみ)役に『となりのトトロ』(RSC)、『言の葉の庭』(Park Theatre) 、『野兎たち MISSING PEOPLE』(Leeds Playhouse+可児市文化創造センター)、『ドリアン・グレイの肖像』(新国立劇場)等でキャリアを積んでいるスーザン・モモコ・ヒングリー。そして、男の声(ナレーションのみ)にジェイ・ファイスカが決定!
また、スタッフには、翻訳をアンドリュー・エグリントン&エグリントンみかが手掛けるほか、装置&衣裳にはミラ・クラーク 、照明にはアンドリュー・エクセター、音響にはマックス・パッペンハイムが参加。