公演詳細

お気に召すまま

演劇界最高峰 トニー賞受賞コンビが贈るポップでロックなシェイクスピアの世界
“人生は舞台 ひとは皆役者に過ぎぬ”
この名台詞でおなじみのシェイクスピアの傑作喜劇『お気に召すまま』を、トニー賞受賞のブロードウェイを代表する演出家 マイケル・メイヤー(『春のめざめ』 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』 テレビドラマ「SMASH/スマッシュ」)が、大胆にその設定を変えて、新たに生まれ変わります。
アメリカが一番幸せだった時代―1967年サンフランシスコで10万人を集めたロックフェスティバル「Summer of Love」を舞台に、マイケルと同じくトニー賞受賞の作曲家 トム・キット(『ネクスト・トゥ・ノーマル』)の個性溢れる音楽と多彩な出演者を迎えて、最高にポップで最高にロマンティックな全く新しいエンターテイメントをお届けします。

新着情報

2016/12/29
WEB「SPICE」に『お気に召すまま』主演 柚希礼音さんと演出 マイケル・メイヤーさんの対談が公開!
2016/12/29
1/10(火)発行 雑誌「omoshii mag」に『お気に召すまま』主演 柚希礼音さんのインタビューが掲載!
2016/12/29
1/10(火)発行 雑誌「PHPスペシャル」に『お気に召すまま』主演 柚希礼音さんのインタビューが掲載!
2016/12/29
1/5(木)発行 雑誌「ミュージカル」に『お気に召すまま』主演 柚希礼音さんのインタビューが掲載!
2016/12/26
『お気に召すまま』ダイアリーを更新しました!
2016/12/26
『お気に召すまま』稽古場レポートが続々アップ!
2016/12/26
12/12(月)発行「美人百花」1月号に『お気に召すまま』主演 柚希礼音さんのインタビューが掲載!
2016/12/16
「MANTANWEB」に『お気に召すまま』出演 マイコさんのインタビューが公開!
2016/12/9
「ローチケ演劇宣言!」に『お気に召すまま』演出 マイケル・メイヤーさんと主演 柚希礼音さんのインタビューが公開!
2016/12/7
「ステージナタリー」に『お気に召すまま』演出マイケル・メイヤーさんと主演 柚希礼音さんのインタビューが掲載!
2016/12/1
【本日】12/1(木)21:57~放送 TBS系「櫻井・有吉THE夜会」に『お気に召すまま』主演 柚希礼音さんが出演!
2016/11/29
11/29(火)22:00~放送 TBS系火曜ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」第8話に『お気に召すまま』出演 横田栄司さんが登場!
2016/11/26
11/26(土)発行 「STAGEnavi vol.11」に『お気に召すまま』主演 柚希礼音さんのインタビューが掲載!
2016/11/23
11/23(水)22:00~放送 CX系「モシモノふたり」に『お気に召すまま』主演 柚希礼音さんが出演!
2016/11/22
WEB「げきぴあ」に『お気に召すまま』出演 マイコさんのインタビューが掲載!
2016/11/16
『お気に召すまま』スポット映像をアップしました!
2016/11/12
【本日】11/12(土)放送 KTV「ピーチケ+」で『お気に召すまま』が紹介されます!
2016/11/9
11/12(土)放送 KTV「ピーチケ+」で『お気に召すまま』が紹介されます!
2016/11/7
【本日】11/7(月)放送 KTV「すてき彩事記」で『お気に召すまま』が紹介されます!
2016/11/4
11/7(月)放送 KTV「すてき彩事記」で『お気に召すまま』が紹介されます!
2016/10/29
【本日】10/29(土)朝10:00より『お気に召すまま』チケット一般発売開始!
2016/10/28
【明日】いよいよ10/29(土)朝10:00より『お気に召すまま』チケット一般発売開始!
2016/10/28
【本日】10/28(金)16:47~放送 KTV「みんなのニュース ワンダー」で『お気に召すまま』が紹介されます!
2016/10/26
10/28(金)16:47~放送 KTV「みんなのニュース ワンダー」で『お気に召すまま』が紹介されます!
2016/10/19
【本日】10/19(水)深夜1:25~放送 KTV「ピーチケパーチケ」にて『お気に召すまま』が紹介されます! 特別先行予約受付も!
2016/10/18
【本日】10/18(火)午前4:28~放送 KTV「すてき彩事記」で『お気に召すまま』が紹介されます! 特別先行予約受付も!
2016/10/17
10/22(土)深夜3:47~放送 KTV「ピーチケ+」にて『お気に召すまま』が紹介されます!特別先行予約受付も!
2016/10/15
10/19(水)深夜1:25~放送 KTV「ピーチケパーチケ」にて『お気に召すまま』が紹介されます! 特別先行予約受付も!
2016/10/14
10/15(土)深夜3:47~放送 KTV「ピーチケ+」にて『お気に召すまま』が紹介されます!特別先行予約受付も!
2016/10/12
10/26(水)8:35~放送 FM宝塚ラジオ「たからづか8丁目35番地」にて『お気に召すまま』が紹介されます!
2016/9/21
『お気に召すまま』新ビジュアル&柚希礼音 他 出演者コメント映像をアップ!
2016/8/20
『お気に召すまま』演出 マイケル・メイヤー氏のコメント映像をアップ!
2016/8/19
【速報】2017/2/7(火)~2/12(日)シアター・ドラマシティにて『お気に召すまま』上演決定!

公演概要

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
2017/2/7(火)2017/2/12(日)

一般発売日
2016/10/29(土)
料金
全席 11,000円
(全席指定・税込)
お問い合わせ
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ  06-6377-3888

※未就学児童のご入場はご遠慮ください。

ウィリアム・シェイクスピア
演出 マイケル・メイヤー
音楽 トム・キット
出演 柚希礼音

ジュリアン
橋本さとし

横田栄司
伊礼彼方
芋洗坂係長
平野良
古畑新之
平田薫
武田幸三
入絵加奈子
新川將人
俵木藤汰
青山達三

マイコ
小野武彦
出演 土井ケイト

壹岐尾 凜弦 石田 さくら 稲田 ゆりか 猪股 奏音 柏木 美波 河本 麻菜果 菊井 凜人 西光 里咲
斎藤 藍 坂川 使音 清水 奏音 長堀 海琉 新津 ちせ 福田 奏己 山崎 瑠奈 渡部 杏凜
主催 関西テレビ放送/梅田芸術劇場
製作 東宝
関連リンク

作品紹介

演劇界最高峰 トニー賞受賞コンビが、日本の演劇界に新たな1ページを刻む―

“この世界はすべてこれ一つの舞台、人間は男女を問わずすべてこれ役者にすぎぬ”

この名台詞でおなじみのシェイクスピアの傑作喜劇『お気に召すまま』を、ブロードウェイを代表する鬼才マイケル・メイヤー(『春のめざめ』『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』テレビドラマ「SMASH」)が大胆にその設定を変えて、新たに生まれ変わります。アメリカが一番幸せだった時代―1967年サンフランシスコで10万人を集めたロックフェスティバル「Summer of Love」を舞台に、マイケルと同じくトニー賞受賞の作曲家トム・キット(『ネクスト・トゥ・ノーマル』)の個性溢れる音楽と多彩な出演者を迎え、最高にポップで最高にロマンティックな全く新しいエンターテイメントをお届けします。

Story

オーランドーは、長兄のオリヴァーから命を狙われてヒッピーの聖地・ヘイトアシュベリーに逃げる。一方、ロザリンドの父親は自身の弟・フレデリックの仕打ちにより政界から追放されヘイトアシュベリーでひっそりと生活していた。
ロザリンドは姉妹同然に育ったフレデリックの娘・シーリアとワシントンD.C.に残り仲良く暮らしていたが、フレデリックに突然の追放を命じられる。ロザリンドは男装して身分を隠し、シーリアとタッチストーンを伴ってヘイトアシュベリーに辿り着く。そこでは、ジェークイズやアミアンズたちが悠々自適に暮らしていた。男装したロザリンドは、オーランドーの愛の告白の練習相手になることを自ら提案して…。

人物相関図

人物相関図

舞台写真

東京公演の舞台写真が届きました!

(左)ジュリアン (右)柚希礼音

ムービー

舞台映像

舞台映像

東京公演 舞台映像が届きました!

柚希礼音 開幕直前! 一言コメント

柚希礼音 開幕直前! 一言コメント

  • ロザリンド
    柚希礼音

演出 マイケル・メイヤー コメント

演出 マイケル・メイヤー コメント

  • 東京公演 開幕コメントが届きました!
  • コメント映像

出演者コメント

出演者コメント

  • ロザリンド
    柚希礼音
  • オーランドー
    ジュリアン
  • ジェークイズ
    橋本さとし
  • オリヴァー
    横田栄司
  • アミアンズ
    伊礼彼方
  • タッチストーン
    芋洗坂係長
  • シルヴィアス
    平野 良
  • ウィリアム
    古畑新之
  • シーリア
    マイコ
  • 公爵/フレデリック
    小野武彦

ダイアリー

ブロードウェイの鬼才、マイケル・メイヤーが創り上げる新作舞台の東京公演初日を迎えるまでを
本作の演出助手を務める上田一豪がお伝えします。

1月10日(火)

 少し遅くなりましたが・・・あけましておめでとうございます。
 4日に初日を迎え、演出家チームは翌日に帰国、こちらとしてはやっと少し落ち着いてこれまでのことを振り返る余裕が出てきました。
 さて、前回の日誌の時は舞台稽古の直前でした。あれから元旦のおやすみを挟みながら舞台稽古が4日続きました。当然1ヶ月あまり稽古してきたのでほぼマイケルの思い描く作品に仕上げて劇場に乗り込んできたわけですが、稽古の中でいくつか大きな変更点がありました。
 一つは、フィービーと(ロザリンド扮する)ギャニミードが初めて出会うシーン。
 ギャニミードの退場とフィービーの彼への恋を効果的に表現するために、大きな修正が入りました。さてどんな風に変更したのか?実際にご観劇いただければきっとわかるはず。稽古場では1回だったものが・・・増えています。
 この修正のために稽古を20分中断するという拘りようでした。
 もう一つ。物語の終盤でシルヴィアス、フィービー、オーランドー、ロザリンドの4名が恋について語るシーン。そこで「恋」の素晴らしさ、美しさを表現するためにある音楽を追加しました。舞台稽古の最中、何か音楽を足したい!となりみんなで相応し曲を探しました。それぞれタイトルを言ってはYouTubeで調べて聞かせ合う、曲が決まると譜面はないから適当にピアニストに弾いてもらったり、iPadで譜面をダウンロードしてみたり。即席ではありましたがなんとか形になりました。実際にここもご観劇頂いた際にどんな曲なのか聴いてみてください。ミュージカルが大好きな人なら知ってる曲かもしれません。
 それから稽古場では検証できないものを実際に試すのも舞台稽古の重要な目的です。例えば今回あるシーンで、オーランドーがタトゥーを入れるのですがこの模様やデザインを確認したり。このデザインですが客席後方からはあまり見えないかもしれませんが「ライオン」の模様にRosalindと名前が刻まれています。「ライオン」なんです。「ライオン」と言えば・・・ 兄のオリヴァーの名シーンがありますよね?オーランドーが「腕を食いちぎられた」とオリヴァーは語っています。その直前に幻覚を見ているオリヴァーにとってその「ライオン」は本当に本物の「ライオン」なのでしょうか? 腕に「ライオン」を刻んだオーランドー。さて色々と想像が膨らみます。
 実際に幕が開きお客様と共有することで作品は完成します。特にコメディーにおいてはお客様のリアクションがとっても重要な要素です。今回も実際にお客様の呼吸や笑い声が作品を豊かに彩っています。兎にも角にも実際にご観劇頂き、是非ともプログラムを手にとって頂き解説を読んで頂きたい。あえて今、世界が移り変わっていく時に「Love & Peace」を謳い上げるためにこの「お気に召すまま」をどのような視点でどんな設定でマイケルがどう立体化したのか。通して単純なラブコメディーに散りばめられたアートと文学を感じ取って頂けると嬉しいです。少しいつもより長くなりましたがこれで製作日誌を終わりとさせて頂きます。この日誌を「お気に召し」て頂けていたら幸いです。

12月30日(金)

 さて、今日は仕込み3日目。まもなく舞台稽古が始まります。
 今回は稽古場にほぼ実寸の稽古セットを組んでの稽古ができたので劇場に来てからの大きな違いはないのですが、当然、照明や音響、衣裳など新しい要素が加わりやっとマイケルの世界が目の前に見えて来たという印象です。
 とにかく今回はセットのコンセプトがはっきりしているので実際のセットを目の当たりにするとより世界観が浮き出て来ます。
 ワシントンD.C.とヘイト・アシュベリーの対比を台詞や説明なしにはっきりとビジュアルで伝える、松井るみさんのセットに劇場で対面したマイケルは「僕には、劇場に来てセットが素晴らしいと思った時は、絶対に成功するジンクスがあるんだ!」と興奮していました。
 振り返ってみると、こうやって実際にセットが立つまでに何度も細かい打ち合わせをしてきました。通常欧米のプロダクションでは劇場に入ってからの稽古や仕込みの期間が日本よりもだいぶ長くとれます。規模にもよりますがだいたい2週間程はあるかと思います。しかもプレビューという調整期間が1週間以上はあるので調整できる時間がかなりあります。それに比べて日本では劇場に来てから初日を迎えるまでに約1週間程度しか時間がありません。海外から演出家を招く現場にいると「時間が少なすぎる!」とよく驚かれます。今回も決して時間が潤沢に取れるわけではないのでこうして劇場に来る前にかなり細かいやりとりをしてきたわけです。
 ああ!!うかうかしているうちに稽古が始まる時間になってしまいました。
 案の定切羽詰まっておりました。また年が明けたら書きます。とにかくこれからマイケルの世界がクリエに生まれます。あと初日まで5日。どうぞご期待ください。そしてみなさまどうぞ良いお年を。

12月27日(火)

 さて、とうとう早いもので稽古場は本日が最終日。明日からはとうとうシアタークリエで仕込みが始まります。4週間あまりのお稽古もこれで一区切り。日本で稽古をするのが初めてのマイケルですが、この稽古でいくつか日本語を覚えたようです。
「カンジタイデス」=「感じたいです」
 日本語がわからないマイケルたちにとってどれだけその気持ちや行動が目に見えているかどうか、それを見ていて感じられるかどうか。これが1つの指標になっていました。彼等にとって台詞やストーリーはある程度頭に入っているので実際に立体化された時にその内容が目で見て感じられればそれが正しい方向だとわかるそうです。
 俳優達は大まかな動きや声のトーンなどをいかにマイケルが感じられるか探りながら稽古を進めていました。
 確かに言葉がわからなくても理解できるとなるととてもわかりやすい。シェィクスピアの難解な比喩や言い回しもそうしてみると、意外にすっと理解できたりする。これも言葉の壁を利用した面白い発見でした。そして稽古終盤に差し掛かるとまた新しい言葉を覚えます。
「キキトリタイデス」=「聞き取りたいです」
 つまり台詞をしっかり聞こえるように発して欲しいという意味です。日本語が理解できなくても明瞭なのか、感情が音声として表現できているかはわかるようです。
 台詞といえば「お気に召すまま」にはシェイクスピアを代表する有名な台詞がいくつもあります。作品の中で最も有名な台詞といえばジェークイズが語る人生を七幕の芝居に例える「あの」台詞。今回のマイケルが描く世界観の中ではジェークイズはヒッピー文化に大きな影響を与えた「ビートニク」=「ビート・ジェネレーションの詩人」として描かれています。「お気に召すまま」ではお馴染みの「鬱ぎ屋」を「ビートニク」に置き換えるというのもこれまた面白い。ビートニクの代表格で「ヒッピーの父」と呼ばれたジャック・ケアルックはドアーズのジム・モリソンやボブ・ディランにも多大な影響を与えた人物でベトナム戦争下のアメリカを語る上では外せない人物だそうです。そんなビートニク詩人のジェークイズが語る「あの」台詞がどう上演されるのかこれもご期待頂きたいです。
 さて、次の更新は舞台稽古の最中でしょう。切羽詰まっているかもしれませんがどうぞよろしくお願いします!

12月22日(木)

 さあ、稽古場は通し稽古が始まり、いよいよラストスパートという高揚感に溢れております。さてさて、今日は稽古前半の思い出を少し。
 稽古前半はとにかくハイスピードでした。まず各シーンの読み合わせを行って、立ち稽古をやるという一般的な流れですが、この読み合わせがなかなか手強い。当然マイケルは日本語がわからないので英語の台本を、僕たちは日本語の台本を眺めます。そこでマイケルは驚愕します。「何て日本語は長いんだ!!」同じセリフを読んでいるのにとにかく長く聞こえる。私も自分で翻訳や訳詞をやるのでよくわかるのですが、情報量を損なわずに美しい日本語に置き換えるとだいたい1.5倍程かかってしまいます。いかに英語のリズムやテンポに近づけるかを、キャストとマイケルでディスカッションが続きます。更にややこしいのがシェイクスピア特有の比喩や韻律、当時の文化背景などなど。これを1960年代のアメリカの設定に置き換えつつ、日本人にも通じるように表現するというのはなかなか難しい。本読みでたっぷりと時間をとって、いざ立ち稽古になるとあっという間にマイケルのアイディアが飛び出し、動きやきっかけが決まっていきます。気づくと立ち稽古は一瞬で終わる。そんな感じでとにかく10日間で最後のシーンまで大枠ができました。とにかくハイスピード。そんなイメージですね。
 前半での思い出といえば、あるシーンで大勢登場する「ハレ・クリシュナ」の方々。
 私にとっては初めて聞く言葉でした。現在でも世界中で活動している宗教団体だそうで私が調べたところによると「クリュシュナ意識国際協会」というのが正式名称のようです。インド神話に出てくる神様、「クリシュナ」を信奉し、オレンジ色のローブを纏い人々に施しや、献身活動を行う団体。当時のヒッピー文化や音楽にも影響を与えていて、教祖のビートルズとの邂逅や、ジョージ・ハリスンとの親交なども有名なエピソードだそうです。そんな彼らがこの作品でも活躍しています。このシーンはもともと、本作の作曲のトム・キットさんが作ってくれた曲の途中にマイケルが歌いだして作詞作曲してくれた部分が挿入されています。トムさんにその模様を録画した動画を送ってスコアを起こしてもらう。海の向こうから次の日にはスコアが届きます。もはや作品作りに国境はないんですね。たくさんのアイディアや文化背景が散りばめられたマイケルの世界。知れば知るほど面白く、一つ一つが深いなあと日々感心してしまいます。さて、次は稽古中盤、振付のロリンが参加して、作品の密度があがっていく様子をお伝えしますね!

12月20日(火)

 さて2月の来日からあっという間に9ヶ月が過ぎた11月下旬、マイケルと演出助手のジョハンナが本格的な作品稽古のために遠くアメリカからやってきました。
 来日後にまずとりかかったのは台本の整理です。日本のお客様にわかりやすく且つマイケルの思い描く1960年代のアメリカを表現するために原文を読み解きながらシーンの入れ替えやカットなどを丹念に行っていきます。英語圏の方々がシェイクスピアを上演する場合、基本的にはセリフをカットすることはあっても追加することは滅多にありません。ミュージカルになったりすれば、当然例外もあるのですが如何に原文に近い状態で上手く成立させるか?といったところも演出家の腕の見せ所だったりします。今回もどうカットしたらより効果的かを終日、演出家、演出助手、プロデューサーで延々話し合ってやっと台本ができあがりました。これだけ時間をかけて練ってみても稽古が始まると色々と生まれるアイディアや日本語と英語の違いなどでとにかく台本は日々変わって行きます。これに日々対応していく俳優の皆様は本当に凄いなあと関心するばかりです。
 この打ち合わせの際にまた大きなアイディアが生まれました。劇中に山羊を飼っているオードリーという女性が登場します。当初この山羊を何で表現するか色々とマイケルからアイディアを頂いていたのですが、様々な条件が合わずに暗礁に乗り上げていました。すると突然、嬉々としてある写真を見せて、またもや「これがいい!」と熱心に語るのです。さて、一体山羊をどういう物でどんな意味合いで表現するのか・・・これは是非、劇場で確認して頂きたい拘りポイントです。
 そんな有意義な打ち合わせの翌日、やっと稽古が始まりました。最初にマイケルから作品コンセプトの説明があり全幕の本読みをやって1日目は終了。印象深かったのは如何に今、この瞬間にベトナム戦争下の「Summer of Love」の時代をこの日本でこのタイミングで描くことが面白いかをマイケルが熱弁していたことです。マイケルの描く世界で「宮廷」は「ワシントンD.C.」のことを指し「公爵」は、謂わば「大統領」なわけです。作品の冒頭に「心優しい公爵」が「冷酷な公爵」に王座を奪われたことが説明されますが、これを今のアメリカに置き換えてみると・・・なるほど色々と重なる部分がありますよね。この置き換えが今回の面白さの鍵です。何が何に置き換えられているのか?それを発見できた時のなるほど!という感覚を皆様にも早く味わって頂きたい。あ、思いの他、筆が進んでしまいました。次こそは稽古の中身をお伝えします!

12月16日(金)

世界中のシアターピープル大注目のマイケル・メイヤー演出の「お気に召すまま」の開幕が迫ってまいりました。稽古場は日々クリエイティブで刺激的な毎日です。 この「お気に召すまま」のこれまでの製作過程を私の視点から皆さまにかいつまんでお知らせしたいと思い筆をとっております。
さて、まずご興味ないかもしれませんが「私」の自己紹介をさせて頂きます。誰の視点かわからないとこの日誌もいまいちリアリティーがないのかなと。
私は東宝演劇部所属の「お気に召すまま」演出助手の上田一豪と申します。
演出家のマイケルとは、私がニューヨークに文化庁の在外研修で留学した際に受け入れ先になってもらうなど個人的にもお付き合いをさせて頂いています。私も同じく3月にはシアタークリエで「キューティー・ブロンド」というミュージカルを演出するのですが、演出家として憧れの大先輩です。そんな彼がこの「お気に召すまま」をどう彼らしく立体化していくのかはとても興味があり同じ稽古場にいられることはとても幸せです。 こんな私が演出家目線で、製作過程をお伝えしちゃいます。

演出家としての最初の仕事は自分の演出プランに適うキャスティングとスタッフィングです。
マイケルが「お気に召すまま」の準備のために来日したのは今年の2月。
それぞれ俳優と面接して彼らのイメージを確認したり、メインスタッフ候補の方々と実際に会ってイメージの共有やアイディアを話したり。一週間足らずの滞在でしたがとにかく盛りだくさんのメニュー。私は残念ながら別作品の稽古中だったので諸々落ち着いた頃に一夜、食事を共にしたぐらい。 それでも、食事の最中とにかく尽きないアイディアが出てくる出てくる。目の前の料理がどんどん冷めていくなか彼のコンセプト、彼のアイディアが溢れていました。
そこで話に出ていたのが原文に登場する「shepherd」という言葉。
日本語に直訳すると「shepherd」は「羊飼い」という意味ですがこの「shepherd」はマイケル曰く文字通りの「羊飼い」という意味ではなく「牧師」や、「指導者」、「キリスト」を指すこともある。つまり、この物語に登場する「羊」とは文字通りの「羊」ではないとのこと。そこから彼のイマジネーションが広がりました。「羊飼い」=「指導者」=「先生」という具合です。 そこから「羊」=「生徒」という方程式が生まれます。
そしてある写真を見せながらこれが「羊」なんだ!!と物凄い熱量で語り始めたのです。
その写真は可愛らしい幼稚園児たち。・・・なるほど。日本語では表現できない「羊飼い」の意味をこうして立体化することで伝えることができるのか!言葉の壁をこのように越える面白さ。これも今回の「お気に召すまま」の楽しみ方の一つだと思います。 今日はこの辺まで。次は実際に稽古が始めってからのことをお伝えします!