キャストよりコメントが届きました!

【亜土夢 役】 細田善彦コメント
以前、木皿泉さん脚本のドラマ『Q10』に出演させていただいたのですが、どの役にも「名台詞」と呼べるような台詞があり、素敵な贈り物をいただいたようでとても嬉しかったことを覚えています。
今回は原作の小説がありますが、今日、稽古初日にいただいた冒頭のシーンだけでも、僕らには想像もつかないところから木皿さんは切り込んでくる。面白くて不思議で切なくて、まるで普通の読者のように先が気になって仕方がありません。
舞台はいつも死ぬほど緊張しますが、今の自分にしかできないこと、その瞬間瞬間を自分なりに楽しんで創っていけたらと思っています。
木皿さんから細田さんへのコメント
細田さんは「Q10」を書いた時、すごく凝ったことを考えてくれて。自分が書いたものをどんどんどんどん膨らませてくれて、役の方が先行して、それについてあとから書くみたいなことになった役者さんで、それがすごく印象に残ってました。今回も細田さんの力をフルに発揮してくれたらいいなと思ってます。どんどん成長して、どんどん役を膨らませていってください!

【三浦 役】 菊池亜希子コメント
『やっぱり猫が好き』や『すいか』など、放映後に後追いで見たドラマに加え、私は木皿泉さんのエッセイが大好きなんです。恥ずかしながら私も少しエッセイを書くのですが、言いたいのに自分では上手く言葉にできなかった気持ちが、木皿さんのエッセイを読むと、シンプルな優しい言葉で書いてある。体温が近い方だと勝手に思い込んでいたので、今回カンパニーに呼んで頂けたのはとても嬉しいです。
そのうえ大好きな木皿作品の中に存在し、木皿さんの言葉を自分が言えるなんて!
実際に演じるときどんな気持ちになるか想像もつきませんが、思い切って飛び込んでいきたいと思います。
木皿さんから菊池さんへのコメント
台詞沢山ですみません。どんどん増えてます。 本当は、三浦さんという役は普通の女性で、そそとした役なんですけど、 いざ自分で書いてみると、すごく変な人になっちゃって、ほんと、すみません。 なんかすごい長い台詞もあるし、初めてご一緒させていただくのに、ぽんと放り投げたような。 相当な負担もあるかもしれませんが、本の至らないところは、菊池さんにかかってる(笑)ので、よろしくお願い致します!

【春生 役】 渡辺いっけいコメント
まだ冒頭の10数ページを読んだだけですが、その中にも「ハッ」とさせられることがいくつもありました。劇中の春生と久里子さんに重ね、ついこのあいだ、カミさんと喧嘩したことを反省してしまったり(苦笑)。
状況によってシニカルになりもすれば、ハートを熱くしたり、涙もろくなったりもする。人間は矛盾を抱えた生き物で、だからこそ愛おしいのだと、木皿泉さんの作品を見たり読んだりしているとつくづく思います。役者として、木皿作品の台詞を喋るのはかねてからの念願でした。それだけでも充分嬉しいのですから、あとは真摯に芝居づくりを楽しめたら良いですね。
木皿さんから渡辺さんへのコメント
舞台で拝見したこと無いのです。でも不思議ですね。テレビでしか拝見したことなくて、一度しか会ったこと無いのに、すごい信頼感があって、それで書いてる。いっけいさんがいるというだけで、無茶なことも平気でかけたりしてるので,作家として気持ち的に楽です。コメディリリーフも何でも出来ますもんね。でも、実際見たら全然違うんだろうなぁっていう感じがすごく楽しみです。
脚本:木皿泉さんと演出:内藤裕敬さんよりコメントが届きました!
前作「すうねるところ」のこと、お互いのこと、そして「ハルナガニ」のこと、制作秘話が盛りだくさんです!
脚本:木皿泉コメント
Q.演出の内藤さんの魅力についてお聞かせください。
また、同じ関西ご出身ということで繋がりを感じられることはありますか?
内藤さん自身が作家なので信頼しています。若い時に初めてお会いしたのですが、今とてもいい年の取り方をされていると思いました。流れに逆らわない自然体というか。
内藤さんの芝居の面白さは関西的ですが、関西人の押しつけがましい部分は全くありません。サービス精神のみ。
そういうところは、私たちが目指すところと同じだと思っています。
Q.前作「すうねるところ」を振り返って、印象深い思い出はありますか?
たまたま観劇した日に、薬師丸さんが、最後のセリフを間違えたのですが、それがその役になりきっていたので、もうそのセリフ以外ないよなぁという気がしました。
自分の書いた世界が、人の血や肉になっている!といたくいたく感激しました。
Q.「ハルナガニ」というタイトルにしようと思われたのはどうしてですか?
能で使われる別れのコトバに「いずれ春永に」というのがありまして、それが美しく、はかなく、でも力強く、私たちはとっても好きです。
能は死者の話だし、今回はお芝居にいいかなと思いました。
Q.藤野千夜さんの原作を選ばれた理由や登場人物の魅力についてお聞かせください。
藤野さんの作品は、ずっと好きで、本当にうまいなぁといつも感心しています。
この原作も、細かいところがとても面白いのですが、何といっても設定がいいなぁと。
日常を切り取って見せるには、とてもいい話だと思います。
Q.舞台作品ということで、一番意識されることは何ですか?
実際に舞台を作り上げてゆく演出家や役者さんたちが味わう面白さは、とてつもないものなのだろうなぁと想像します。が、私たちはそこに飛び込む勇気はないので書くだけで、そんな雰囲気をおすそ分けして頂いている、という感じです。
舞台はやっぱりこわいです。まさに生きもの。なので、生きているものを提供したいと思っています。
Q.今執筆中でいらっしゃると思いますが、どのような展開になりそうか、少しだけ(構想だけでも)教えて頂けますか?
原作と違うのは、もっとドタバタするかな。それと、ジタバタもするかも。
頑張ります。
Q.出演者の皆様の印象はいかがですか?
薬師丸ひろ子さんには、前回以上に、自由に演じてもらえれば嬉しいです。
渡辺いっけいさんは、ようやく一緒に仕事ができる!という感じです。
菅原大吉さんも初めてですが、お二人とも大変うまい方なので、何を書いてもやってくれそうで安心しています。
菊池亜希子さんは、見た目で選んでしまったというか。すみません。今を生きている女性がいいと思ったので、いいなぁと。細川善彦さんは、テレビドラマでご一緒したのですが、その時の役作りが面白かったので、今回も工夫してくれるのでは、と期待しています。
Q.木皿さんの本やドラマのファンの方で、舞台は初めてという方へ、
メッセージをお願いします!
お金のいることで、しかもけっこうな金額で、心苦しいのですが、舞台でしか味わえない面白さを、ぜひ体験してみてください。前回観た人は、木皿さんは舞台に向いているかもと言っていました。たぶん、今回もそう言ってもらえるよう頑張りますので、よろしく。
演出:内藤裕敬コメント
Q.脚本の木皿泉さんの魅力についてお聞かせください。
また、同じ関西ご出身ということで繋がりを感じられることはありますか?
何度か神戸のお宅にお邪魔しましたが、木皿泉さんの男の方は毒舌家で、女の方はゲタゲタ笑う。まぁ、賑やかで、ほほえましいですよ。けれど、ちょっぴり油断がならない感じで、お二人とも、草食の蛇、という印象かな。
Q.前作「すうねるところ」を振り返って、印象深い思い出はありますか?
稽古がアッという間でしたね。気づいたらシアタートラムの初日だった。
よくでき上がったよね。それでも、ギリギリとか、ハラハラとかは無くて、何か、気分的には、皆さんのお陰で楽勝でした。
Q.「ハルナガニ」は原作を読まれて、どのような舞台にしようと構想中ですか?
木皿泉流のノゾキだと思います。ノゾキ見が言葉になって会話になった時、ノゾキをされた胸や頭や心が、どんな風な物語になるんですかね。
Q.出演者の皆様の印象はいかがですか?
薬師丸ひろ子さんは本質をいつも見つめているという印象。あと、彼女に競馬を教えたい。
渡辺いっけいさんは、大学時代、私のアパートに泊まりに来たっけなぁ。
菅原大吉さんは後輩のご主人だそうで、大学時代、奥様にはお世話になったので仕返しを。
細田善彦さんと菊池亜希子さんの若手2人は、いっけい君がビシビシやってくれるでしょう。
Q.お客様へメッセージをお願いします!
きっと面白いっスよ!!
書店員さんからの応援メッセージ
紀伊國屋書店員さんによる、脚本 木皿泉さんの本のここが好き!
どうしようもない悲しみを、ゆっくり受け入れていく様をやさしく温かく描く木皿さんの作品が大好きです。
紀伊國屋グランフロント大阪店
堀江和子
木皿泉さんの文の優しさや、台詞の温かさにふれると「世の中まだまだ捨てたもんじゃない」っていう気持ちになります。何度読んでも新鮮。
紀伊國屋グランフロント大阪店
星真一
ゆるゆるとした人間関係の中で日常の何気ない事柄に気づかされる。そして、いつの間にか笑顔になっている。木皿さんの本にはそんな力がある
紀伊國屋グランフロント大阪店
奥野智詞
日々の何気ないことがとても愛しくて大切なものばかりなんだと気づかされ、あたたかく優しい気持ちになります。木皿さんの本は前向きすぎず、でも決して後ろ向きではない、少しずつ、少しずつ、幸せの方向へ導いてくれるお話ばかりです。
紀伊國屋グランフロント大阪店
このかわゆうこ